コルドバの家庭料理、スペイン料理で最もポピュラーな料理の一つといっても言い過ぎではない、
冷たいトマトのクリームスープ、サルモレホ(Salmorejo Cordobés )。
夏になると、毎日のように作っていますが、
最初はなかなか好きな味や食感にならず、いろいろ試行錯誤しながら、
今のレシピに至りました。
その「サルモレホのレシピ」をドーンと公開!! ^^
コルドバの「サルモレホ」 オフィシャルレシピ
まずは、コルドバの「サルモレホ」オフィシャルレシピのおさらいから。
このブログでも何度か紹介していますが、
コルドバには、普通の家庭やレストランにアンケートをとるなどして研究された
Salmorejo Cordobés (サルモレホ・コルドベス)のスタンダード・レシピというのが存在します。
そのレシピによると、
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材料は、
トマト 1㎏
パン 200g
エキストラバージンオリーブオイル 100g
にんにく 1片
塩 10g
トマトを洗ってつぶし(ミキサーにかけ)、皮と種を除くためにこし器でこす。
そしてパン、オリーブオイル、にんにく、塩を入れ、もう一度つぶす(ミキサーにかける)。
小さく切ったゆで卵とイベリコ豚のハムをトッピングする。
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シンプル過ぎて難しい⁉ サルモレホ
えっ、これだけ?
そう、いたってシンプルです。
ガスパチョになると、キュウリやピーマンなどの他の野菜や、ビネガーも加わって、
お料理って感じですが、サルモレホは本当に混ぜるだけという感じ。
それなのに、何が難しいの *_*?
実は何も難しくはないのですが、
材料が数少ないので、それぞれの味が直接料理に影響するのと、
日本人にとって、どちらかというと馴染みのない(普段あまり使わない)材料がベースになっているから、なかなか好みの味や食感になりにくいのかもしれません。
サルモレホ オリーブオイルの種類と量
まずはオリーブオイルの量。
オリーブオイルは体に良いとはいうものの…
オイルカットレシピや油を使わないフライなど「油をなるべく少なく調理する」という傾向にある私たちからすると、
この量のオリーブオイルをスープに入れて、そのまま飲むの?
と思うと、ちょっと躊躇してしまう人が多いと思います。
私も最初「これぐらい入れるのよ」とグラスに入ったオリーブオイルを見せられた時は、
えっ⁉って感じでした。
少しずつオリーブオイルを足していって、自分では十分すぎるほど足したところで味見してもまろやかじゃない。
でも、それ以上足したくない…足さないとまろやかにならない…。
という状態でした。
やはり、ある程度オイルを入れないと、いわゆるクリーム状にはならないんですよね。
それでも、レシピ通り入れると私には重いので、今でも少なめに入れています。
そして、オリーブオイルの種類。
一口にオリーブオイルと言っても、 各ブランドの「ピュアオリーブオイル」「バージンオリーブオイル」「エキストラバージンオリーブオイル」など 、スーパーに行くと、ズラーッと並んでいます。
あるブランドの「エキストラバージンオイル」をレシピに書いてあるとおりに使ったのですが、私にはクセが強すぎました。
サラダやお料理のアクセントには良くても、 ブランドによってはサルモレホにレシピに書いてある量を入れると香りや味が強すぎる感じが *_*
これは本当に好みだと思うので、好みの味になるオリーブオイルの種類・量を見つけてください。
こちら↓ は150年の歴史があるオリーブオイル、コルドバのブランド。
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サルモレホ 塩の量
続いて、塩の量。
こちらのレストランやバルで食べたことがある人はご存知のように、スペイン料理は味が濃いめ。
コロッケなどもソースで食べるのではなく、最初からしっかりと(塩辛めの)味が付いています。
「塩分控えめ」の習慣がついている私たちには、レシピの塩の量を加えると多すぎ。
少ない場合は、いくらでも足せるので、最初からレシピ通りではなく少しずつ味見をしながら加えていくのをおすすめします。
サルモレホ にんにくの量
最後に、にんにく。
スペインでは多くの料理に、にんにくが使われています。
料理の仕方や量にもよりますが、生にんにくが入ったサルモレホは、普段あまり料理ににんにくを使わない私たちにとって、胃に重いかもしれません。
ちなみに私は、にんにくを入れませんが、やっぱり少し味にアクセントが欲しいという人は、少なめから試すのをおすすめします。
「サルモレホ」 日本人の口に合う(だろうと思う)レシピはこちら!
少ない材料なので、基本的に大きな変更はないのですが、
いくつかの小さな違いが、日本人の口により合いやすくしてくれるのは間違いないです。
いつもは目分量で作っているのですが、今回はブログに書くために、
分量を量りながら作ってみましたので、よろしければ参考にしてくださいね。
日本人の口に合う(だろうと思う)サルモレホの材料
<2人分ぐらい>…しっかり食べるのか、タパ(小皿)として食べるのかによっても変わりますので調整してください
トマト 500g
パン 100g
(良質な)エキストラバージンオリーブオイル 50g にんにく 1片
塩 2~3つまみ
日本人の口に合う(だろうと思う) サルモレホの作り方
1.トマトの表面に十字に切り込みを入れ沸騰したお湯に入れ、皮が剥がれてきたら取り出し、冷水で冷やし、皮をむく。
*りんごをむくように、普通に皮をむいても◎、またはむかなくても◎。
有名シェフさんに訊くと「栄養分が詰まっているし、色もきれいなのでむかない」とおっしゃっていました。
確かに!皮をむかないで作ったときの方が鮮やかな赤い色になります。
私の場合、スーパーで買ったときは、農薬など心配なのでむくようにしていますが、トマトによると思うのでご自身で判断を!
2.トマトをざく切りにし、塩、オリーブオイルとともにミキサーにかける。
3.切ったパンをミキサーにかけたトマトに浸して、しばらく置き、柔らかくなったら再びミキサーにかける。
4.冷蔵庫で、しっかり冷やす。
5.食べる直前に、小さく切ったゆで卵とイベリコ豚の生ハムを、お好みでトッピングする。
(トッピングはリンゴ、ツナなどもおすすめ!)
「ミキサーにかける」と書きましたが、
サルモレホはクリーム状なので、普通のミキサーの場合、取り出すのがたいへん。
もしあればハンドブレンダーがおすすめ。⇩
(写真をクリックするとAmazonのティファールの商品説明欄が表示されます)
日本人の口に合う(だろうと思う) サルモレホのポイント
- トマトの種類や熟し具合によって水分の量も変わるので、パンの量も調節してください。
- 「パンの白いところのみ使う」というレシピもありますが、うちでは全部使っています。
- 「パンを水に浸して柔らかくする」というレシピもありますが、水っぽくなるのが嫌なのと、このほうが簡単なのでミキサーにかけた後のトマトにパンを入れてしばらく置きます。
- 「トマトの種を取り除く」「種をこす」というレシピもありますが、うちでは全部使います。より口当たりが滑らかにという場合は、種を取り除いてください。
- オリーブオイルと塩は、少しずつ味などを見ながら加えてください。
- 中途半端に冷えていると美味しくないので、しっかり冷やしてください。
これで、お気に入りの味に近いサルモレホが完成してくれることを願っていますが、
好みの問題なので「何か物足りない」と思うひともいるかもしれません。
赤パプリカという隠し味をサルモレホに加えてみる
(ここからは、邪道だと思う人はスルーしてくださいねー。)
味は十分美味しいんだけど、トマトの色が赤くなくて見た目が美味しそうじゃない…。(まさに私がアップした上の写真↑ *_*)
美味しいんだけど、何かちょっと物足りない感じ…。
そんな時。
頼りになるのが「赤パプリカ」。
焼いて少し加えてみてください。
色は、確実に赤くなります。
そして、味に酸味と甘み、それに香ばしさが加わり、少し深みがある味になります。
これは、あるレストランで食べたサルモレホがいつもより香ばしくて美味しく、その味が忘れられなかったので、知り合いのシェフさんに聞いてパプリカを焼いて加えてみると、同じ味になりました。
しかも、色も赤い ^^
うちのコルドバ人に言うと、
え”----------------------
という、ビックリして言葉を失う…という反応でしたが、実際食べてみて
いけるやん!
と、一転して好反応。
もしよろしければ、一度試してみてください。
地元では邪道と言われるかもしれませんが。
コルドバでも、それぞれの家庭、レストランで微妙に味が異なります。
私も、今では「自分が作ったサルモレホが一番美味しい」と思っています、笑。
皆さんも、お好みのオリジナルの味を見つけてくださいね♪
動画でも作り方をご覧になれます🍅 ↓
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