10月18日-26日に渡って開催されていた、
今年が3回目となる秋のパティオ祭り『FLORA』。
コルドバ市内の5つの伝統的なパティオが、
モダンフラワーアートの世界に生まれ変わりました。
国内外で活躍中のフラワーアーティストが参加するコンテストで、
迫力ある作品を、間近で見ることができます。
今年は135.000人以上の人が訪れ、
週末は、長い行列ができているパティオもありました。
秋のパティ祭り『Festival FLORA 2019』 5人のアーティストたち
今年は、地元スペインを始め、
アメリカ、オーストラリア、タイ、フランスから、
5人のプロのフラワーアーティストが参加。
では、そのアーティストと作品を、
最優秀賞から順に紹介します。
秋のパティ祭り『Festival FLORA 2019』最優秀賞アーティスト
Flor Motion (スペイン)
まず、25.000ユーロが贈られる最優秀賞に輝いたのは、
マドリードの15人のフラワーアーティストによるユニット『Flor Motion』
月に一度、15人が集まり、
同じお花を使って、それぞれが作品を創作。
そして、出来上がったお花のアートでマドリードの街角を飾るという、
活動を行っているので、街を歩いていると通りのどこかで、
偶然彼らの作品に出合うことが出来ます。
そして、その作品はこちら。
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お花とドライ植物が主役のこの作品。
コットンと柘榴が飾られた藤棚のような枝編み細工で、
ゴンゴラの家(Casa Góngora)のパティオの2階まで覆われた姿は圧巻。
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シンプルなマテリアルで、
「空間との素晴らしい会話」を表現したと評価され、最優秀賞に選ばれました。
秋のパティ祭り『Festival FLORA 2019』優秀賞アーティスト
THIERRY BOUTEMY(フランス)
続いて2位。
10.000ユーロが贈られたのは、
1969年、フランス生まれの『THIERRY BOUTEM』。
1987年からフラワーアーティスとして活動を始め、
2006年にソフィア・コッポラ監督の映画に参加し、
国際的に有名になりました。
ブリュッセルに拠点を置き、
ファッション、映画、アート、結婚式、豪華イベントなどで、
重要な存在になっています。
そして、その作品は、
La Diputaciónの時計の中庭(El Patio del Reloj de a Diputación)に、
ブラックボックスが造られました。
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そして中に入ると、ラベンダーを中心としたドライフラワー、植物が。
作品の中央には、同じくドライ植物で造られた人間の姿が。
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アーティストの花に対する愛の源である、
もろさと憂鬱さの感覚を表現したかったとのこと。
パティオにブラックボックスを置き、
その暗闇の中に創り出された作品は、
太陽の光が重要な役割を担っているコルドバの伝統的なパティオでは考えられないこと。
秋のパティオ祭り「FLORA」でしか見られないコンセプトです。
秋のパティ祭り『Festival FLORA 2019』その他の参加アーティスト
LISA WAUD(アメリカ合衆国)
1978年、アメリカ生まれ。
デトロイトの廃屋を自然で満たそうと、
何十人ものフラワーアーティストに声を掛け、
神話的な作品「The Flower House」を生み出したことで話題になった『LISA WAUD』。
彼女のプロジェクトは、
ニューヨークタイムズやワシントンポストにも掲載され、
有名テレビ番組からも声がかかるなど、
有名なフラワーアーティストです。
そして今回の作品はこちら。
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白と緑をベースとしたアート。
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考古学博物館(El Museo Arqueológico)のパティオの周りを白い布で覆い、
お花も椅子やはしごなどの装飾品も白。
普段は色鮮やかなコルドバのパティオに見慣れているので、
そのシンプルさが新鮮でした。
Mary Lennox(オーストラリア)
1988年、オーストラリア生まれ。
シドニーとニューヨークでガーデニングを勉強。
写真家だった父のスタジオと、アーティストだった母の最初のギャラリーがあった建物に、
最初のフラワーアーティストとしてのスタジオ『Mary Lennox』をオープン。
その建物はメアリー通りとレノックス通りの間にあって、
メアリー・レノックスは子供時代から大好きだった本の主人公だったそう。
そして拠点をベルリンに移してから、
最も有名なフラワーアーティストの一人となりました。
その彼女の作品はこちら。
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バイカラーとミニマリストがコンセプト。
オリヴェ宮殿(El Palacio de Orive)の中庭に、
太陽の光を和らげるカーテンに包まれ、まっすぐ伸びるツートーンのドライ植物。
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訪問者を、
ラベンダー畑と小麦畑の垂直のフィールドを巡る旅へ誘います。
PHKA(タイ)
2013年に結成された、
15人のフラワーアーティストのグループ『RHKA』。
働くスペースに知覚を創り出すという意図から、
「空間デザインと花や植物のインスタレーションをブリッジで融合する」のがコンセプト。
PHKAの作品は、ステレオタイプのタイの花のイメージとは違い、
色と異国情緒より深いところにある、新しい形に取り組んでいます。
その作品がこちら。
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ヴィアナ宮殿(El Palacio de Viana)のパティオに、
2,400メートルのロープと960以上のノットが張られ、
同じ列に同じ色の花が一輪ずつ生けられた作品。
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お花の誕生、蕾から満開までを示し、
お花と植物の旅、植物の生命が再現されました。
以上、2019年『FLORA』のアーティストと作品たちを紹介しました。
そして先日、来年2020年のスケジュールも発表になりました。↓
もちろん、毎年アーティストが変わるので、
どんな驚きをさせてくれるのか、また来年が楽しみです。
その時期にコルドバ旅行を計画中の人は、
是非日程を合わせてお越しくださいね♪
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