マラガ出身の有名人と言えば、
画家ピカソと俳優アントニオ・バンデラス。
二人の間に知名度の差はあるものの、
スペイン国内だけではなく、世界的に有名なこの二人の名前が必ずあがります。
ピカソが生まれ幼少期を過ごした街 マラガ
そのアントニオ・バンデラスがピカソ役を演じたシリーズ『Genius:PICASSO』
マラガ時代のピカソを描いたシーンのロケが、昨年マラガ市内の闘牛場や海岸などで行われました。
ピカソがマラガで過ごしたのは幼少期10歳までなので、
そのころのピカソはもちろん子役が演じましたが、アントニオ・バンデラス自身もロケに参加。
ロケの前から、このシリーズに出演するエキストラのオーディションなどが行われ、
“地元が生んだ天才芸術家の役を地元の別のヒーローが演じる”
この贅沢すぎるシリーズに是非出演したい、とマラガの街は盛り上がっていました。
地元の人たちは、ピカソを愛し、
この街のどこまでも続く青い空と海、眩しすぎる光、大らかな人々…
そんな環境が天才画家を作ったと、マラガの街を誇りに思っています。
マラガでピカソを感じながら贅沢に散策 おすすめルート
ピカソは、マラガで生まれた後、引っ越しを繰り返し転々としたので、マラガ生まれという印象が薄いかもしれません。
「ピカソ美術館」も、バルセロナやパリなどにもあるし、
混乱しますよねー。
でも、生まれてから、画家としてスタートする前の幼少期を過ごしたこの街には、
美術館はもちろん、ピカソの生家、ピカソが幼少のころ遊んだ公園、ピカソが洗礼を受けた教会などがあり、
幼少期の暮らしを垣間見ながら、天才画家を作り上げたその原点に触れることができる唯一の貴重な街と言えるでしょう。
マラガに来られたら、是非ピカソのゆかりの地を訪ね、その空気に触れてみてください。
ピカソが幼少のころ遊んだ広場 - La Plaza de la Merced –
マラガでピカソを巡る旅。
まずは、旧市街のメルセー広場 ( La plaza de la Merced ) を目指してください。
ここは、ピカソが幼少の頃、よく遊んだ広場。
というのも、この広場に面するのマンションの一角でピカソは生まれました。
このメルセー広場 、
数年前に綺麗に整備され、バルが並び、テラスはいつも観光客で賑わっていますが、
ピカソが子供だった頃と変わらないのが、眩しい光と広場に戯れる鳩たち。
ピカソはこの広場の鳩たちが大好きで、家の窓から眺めたり、一緒に遊んだりしたそうです。
そして、娘にパロマ (スペイン語で鳩という意味)という名前を付け、鳩がテーマの作品をたくさん残しています。
広場のベンチに腰掛け、鳩が舞う青空を眺めていると、
今から約130年前に、ピカソが同じ空を見上げていたのかなぁと思うと不思議な気持ちになります。
ピカソの銅像 - La estatua de Picasso –
そして、そのメルセー広場の一角に、ピカソの銅像があります。
2008年にFrancisco López Hernándezというマドリードの彫刻家によりつくられました。
大人になってからのピカソが、スケッチブックと鉛筆を片手に、やさしい表情で公園のベンチに座っています。
足元はサンダル。
よくある凛々しい銅像ではなく、マラガでよく見る日常のワンシーンのように温かく、自然に風景に溶け込んでいます。
隣りに座って写真が撮れるので、観光客に人気の写真スポットになっています。
是非、ピカソと一緒に記念の一枚を!
一度写真を撮ろうと思ったら、隣りで普通にお弁当を食べている人がいました。
あの人は「ピカソの銅像」ってこと知ってたのかな。
まあそれだけ、街に溶け込んでる銅像ってことですかね (・・?
ピカソの生家 -La casa natal de Picasso –
そして、その右後方に目をやると。
ピカソの生家が目に入ります。
マラガの旧市街、メルセー広場(La Plaza de la Merced)に面したマンションの一角。
そこでピカソは生まれました。
現在は、一家が住んでいた部屋が展示室のようになっていて、ミュージアムとして公開され、
見学できるようになっています。
ピカソ自身の作品は展示されていませんが、
同じく画家だったピカソの父・ホセの作品や一家の写真などを見ることができます。
こじんまりとしたスペースですが、当時一家が使っていた家具や写真などに触れ、
流れている空気は異なり時代に隔たりはあるものの、ふとそこに幼少時のピカソがいるかのように感じる瞬間が。
ピカソの、当時の生活を垣間見ることが出来る貴重な空間です。
また、生家から歩いてすぐのところに、特別展が開催されているギャラリーもあります。
住所:Plaza de la Merced 15, Málaga
電話: 951 92 60 60 開館時間: 毎日9:30-20:00 12/24&31: 9:30-15:00
*1/1&12/25 休館 *マラガのフェリア期間2019 (8/15-24):9:30-16:00 公式サイト: https://fundacionpicasso.malaga.eu/
ピカソが洗礼を受けた教会 – Iglesia de Santiago –
続いて、メルセー広場を挟んて反対側に渡ってください。
グラナダ通り(Calle Granada)を少し入ったところに、
1881年11月10日にピカソが洗礼を受けたサンティアゴ教会 (Iglesia de Santiago)があります。
マラガ市で一番歴史があるこの教会は、 旧モスクの跡地に1490年に建てられました。
当時の外観が残されているムデハル様式のドアと、当時、離れたミナレットとして建設され16世紀に教会に取り付けられた塔が目を引きますが、お店やバルが集まり人通りの多い細い道なので、注意していないと見逃してしまうかもしれません。
ここでピカソの両親の結婚式も行われたという、ピカソ家とゆかり深い教会を是非訪れてください。
住所: Calle Granada 78, Málaga 電話: 952 219 661
ピカソ美術館 – Museo Picasso Málaga –
最後は、ピカソ美術館。
教会から歩いてすぐのところにあります。
美術館に改装されたのは、16世紀の邸宅、ブエナビスタ宮殿。
ルネサンス様式とムデハル様式が融合されたアンダルシア建築の美しい建物。
今も一部が残されている、ナスル宮殿の遺跡の上に建てられました。
そんな歴史ある建物に、ピカソの息子の奥さんと孫という近い親族の私蔵コレクションより寄贈された、約200点が展示されています。
オーディオガイドもチケットに含まれ、日本語バージョンもあるので便利。
そして、時間があれば、館内にあるカフェのパティオにも立ち寄ってみてください。
旧市街の真ん中にあるにも関わらず、喧騒を逃れたリラックスできる空間。
風が心地よい日は、 緑に囲まれカフェするのが最高に気持ちよく、おすすめです。
住所: Palacio de Buenavista, Calle San Agustín 8, Málaga
電話: 952 127 600
開館時間: 7月-8月:10am-8pm 9月-10月&3月-6月:10am-7pm 11月-2月:10am-6pm
*クリスマス・年末年始は開館時間が変更になります
公式サイト: https://www.museopicassomalaga.org/en
以上、5つのスポット(銅像含む)は全て近く、歩いてすぐの距離にあります。
あまり時間がない方も、そんなにピカソのファンでない方も、時間を取られずに周れるので、是非訪れてください。
ピカソ財団と書いてあるところ→ピカソの生家
その南→メルセー広場(Plaza de la Merced)
その南→サンティアゴ教会(Santiago Apostle Parish Málaga)
(その南→タパスバー El Pimpi…マラガのバルと言えばここ!というほど有名なバル)
その南→マラガ ピカソ美術館
と位置的には、ほぼ一直線に並んでいます。
周囲にあるお土産屋さんにも、ピカソグッズが溢れている、
まるでピカソが歓迎してくれているかのようなマラガの街で、
『ピカソ巡りの旅』を満喫してください♪
マラガ市内には、他にもそんなに有名ではありませんが、ピカソにまつわるスポットがあります。
もう少し時間がある方のために、そちらのルートも第2弾で紹介しますね!
***こちらに記載しています情報は予告なく変更になることもあります。ご了承ください***