スペイン移住、どの都市に住む?【2】アンダルシア

アンダルシア

スペイン語学留学やスペイン移住を決めたけど、どの都市に住もうかな…と悩んでいるひと、
いらっしゃるのではないでしょうか?

前回はマドリードとバルセロナについてお伝えしましたが、今回はアンダルシア編。
今までに、いろいろな国のいろいろな町に住んだ私ですが、その中で一番長く住んでいるのが実はアンダルシアなんです。
長く住んでいるからこそ思い入れもありますが、逆に残念なところもたくさん見えてきます。
一個人の体験談ですが、何かのお役に立てれば嬉しいです♪

同じ都市でも、中心部と郊外ではかなり変わってきます。ここでは中心部に近い場所についてお話しします。

アンダルシアのいいところ&そうじゃないところ

アンダルシア・おすすめするところ

・私たち日本人が想像している「スペイン」を味わえる
一般的に私たちが想像するスペインといえば、太陽、情熱、フラメンコ、闘牛、オリーブ畑…などではないでしょうか。
実際に住んでみると???というところもあるのですが、確かにスペインの中でアンダルシアが、それらを一番身近に触れることができる州だと思います。

・温暖な気候
スペインの南に位置するアンダルシアの特徴は温暖な気候。
特に海岸沿いの町では、1年のうち約300日は太陽が顔を出します。
私はオランダが大好きで、やっとスペインを抜け出してオランダに来れたーと思っていても、時々、太陽が恋しくなりスペインに戻りたくなることがあります。
やっぱり、太陽の力は偉大ですね。

アンダルシア・おすすめしないところ

・のんびり・だらだらし過ぎ
短期旅行などでは「みんな、急いでいないし、おおらかでいいわね!」と言えるかもしれないのですが、日常になってみると、のんびりし過ぎ。
日本とスペインを比べるだけでも大差があると思いますが、アンダルシアになると尚更。
何事にも几帳面で、きっちりしているひとは慣れるまで(慣れてからも?)たいへんかもしれません。

・もの・お店が少ない
これも日本とスペインでは比べものになりませんが、地方都市のアンダルシアになると、さらに手に入るものが限られてきます。
買い物するためにスペインに移住したわけじゃないし、だんだん慣れてきますが、生活必需品について「なぜ、あれがないの?」「なぜ、こんなに不便なの」という不満が出てくるのは避けられません。

・アンダルシア方言
アンダルシア方言は日本でいうところの関西弁のような位置付けかなと思います。
他の地方の方言は、聞いてもどこの方言かわからない場合が多いですが、アンダルシア弁はすぐにわかります。
それだけクセが強いということなので、言語を極めるために!という人には向いていないかもしれません。

ただ、アンダルシアで話されているのはスペイン語だけなので(スペインでは地方によってスペイン語以外に、カタルーニャ語、ガリシア語、バスク語も話される)、他の言語との混同などはないという利点もあります。

マラガのいいところ&そうじゃないところ

マラガ・おすすめするところ

・県内に素敵な町や村がたくさんある
長い海岸沿いを持つマラガには、たくさんの素敵な白い村が連なっています。
日本でも知られているミハスをはじめ、フリヒリアナ、マルベージャ、ロンダなどは全てマラガ県にあります。
もちろん他の県からでも行くことができますが、県内なのでマラガからのアクセスがいい場合が多いです。

・国際的
ヨーロッパの人気リゾート地なので、特に北ヨーロッパからの移住者が多く、マラガ県の海岸沿いの町や村に各国のコミュニティもあります。
移住者が経営するお店やレストラン、スーパーなども多く、スペインにいながら、他の外国にいるような雰囲気も味わえます。

・大きな国際空港がある
スペインで3番目に大きな国際空港があります。
ヨーロッパからの移住者、旅行者が多いので、乗り入れている航空会社も豊富。
季節によって便数やルートなどが変わりますが、ヨーロッパ主要都市を経由して日本へ行き来する場合も、選択肢が広いです。

マラガ・おすすめしないところ

・うるさい
特にマラガ市内は、どこへ行ってもうるさいと言ってもいいほど騒がしいです。
通り、カフェ、バル、お店などなど、人が集まるところはどこもうるさく、こちらも大声を出さないと相手に声が届かないほど。
スペイン全体、特にアンダルシアは日本に比べるとはるかにうるさいかと思いますが、中でもマラガのそれは、他のアンダルシアの都市と比べても特別だと思います。

マラガ在住後、サラマンカにいた時代、あまりにも街が静かで、アパートが連なる住宅街もしーんとしていて「誰も住んでいないの?」と思ったくらい。
また、マラガから頻繁にコルドバに通っていたころ、コルドバの人混みの静けさに安堵していました。

・バケーション時期に普通の生活をするのがつらい
リゾート地なので、特に夏季はバケーションに訪れる人が街に溢れます。
ヨーロッパは1か月ぐらい休みを取って、アパートを借りて過ごす人も多く、みんなリラックスモード。
いつもはすいている道やカフェが混んでいたり、海岸沿いにいるようなルックで中心街をのんびりぶらぶら、朝から朝方まで飲んでいる人も多い…。

自分も同じように休暇ならいいのですが、休暇を楽しんでいる人たちの中で、仕事のモチベーションを持続させるのがするのがたいへんでした。

・夏の蒸し暑さが半端じゃない
湿度が高い日本から行くとそれほど感じないかもしれませんが、やはり海岸沿いは湿気が多く不快指数も高いです。

・マラガ市自体にあまり魅力的なスポットがない
近年、だんだん中心街もきれいになってきましたが、これと言った見どころはあまりありません。
マラガ市より、周りの市町村のほうが魅力的なところが多いです。



コルドバのいいところ&そうじゃないところ

コルドバ・おすすめするところ

・小ぢんまりした街の路地がかわいくて散策が楽しい
コルドバは街が小さくまとまっているので、比較的どこへでも歩いていくことができます。
また歩きたいと思わせてくれる、お花、噴水などがかわいい路地がたくさんあり、散策が楽しいです。

・アンダルシア(スペインも)の他の町が近い
コルドバに来てから、アンダルシアの他の町やスペインの他の都市が近くなったような気がします。
地理的にも南の端にあったマラガ在住時は、旅行と言えばヨーロッパの他の国へ、という感じだったのですが、コルドバからだと地理的にも近くなったし、アクセスも(飛行機以外は)いいので、スペイン国内の魅力にも目を向けるようになりました。

emi
emi

個人的にはセビージャが近くなって嬉しい!
マラガからはいろんな意味で遠く感じてたんですよねー。
とはいうものの、コルドバの人たちもセビージャの文句を言ってる人はいます。
でもマラガほどではありません^^;

・夏湿度が低い
コルドバの真夏の気温の高さはスペインの中でも有名で40度を超す日も珍しくありません。
ただ、湿度が低いので、日影や建物の中にいると、そこまで暑くはありません。
私にとっては、マラガの35度よりコルドバの45度の方が過ごしやすいです。

コルドバ・おすすめしないところ

・国際的ではない
観光客は多いのですが、長期滞在する人や住んでいる外国人は少ないので、環境は100%スペインという感じです。
よく言うと落ち着いていますが、変化や刺激を求めている人は物足りなく感じるかも。

・語学学校が少ない
スペイン語学校も少ないので、スペイン語学習だけが目的の場合、学校の選択肢が少なく不便かと思います。

・空港が機能していない
空港は存在するのですが、現時点で旅客機は飛んでいません。
先日「ビルバオなどへの便ができる」というニュースを読みましたが、どうなのかな?
現実になったとしても、時間はかかると思います。

・1日の寒暖差が大きい
真冬の今の時期でも昼間、太陽が出ていると、結構暑くなって、日によっては半袖の人もいるくらいです。
ただ日影に入ると寒い(苦笑)
また朝晩は気温がぐっと下がるので、ダウンが必要です。
服装と体調管理が少し大変です。



留学&移住・アンダルシアの都市選びに迷ったら

日本もそうであるように「アンダルシア」と言っても、各県・各都市によって微妙に異なります。
特に海岸沿いの町と内陸部の町では、気候がまず変わってきます。

また生活スタイルも異なるので、自分にはどんなスタイルが合うかを考えて絞っていかれたらいいかと思います。

合う合わないの個人差があるので、一意見として参考にしていただければ嬉しいです♪

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Emi*Spain -スペイン暮らし-

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