スペインで新しく生活を始めるときのピソ(アパート・マンション)選びって、わくわく・どきどき、楽しみの一つでもありますよね。
と同時に、全く知らない文化・土地なので不安でもあると思います。
ピソ選び前に知っておいた方がいい、住宅事情やピソ選びのポイントをまとめておきますので、ご参考にどうぞ。
スペイン・アパート選びのポイント(建物)
ヨーロッパには古い建物も多く、特に旧市街には、趣のある「ザ・ヨーロッパ」という建物が見られ、街の景観も美しく「こんな建物に住んでみたいなあ」と思うこともしばしばです。
古い建物のピソに住むメリット
古くてもきちんとお手入れされている建物は、とてもお洒落。
雑誌に出てくるような木製の開き窓、レトロなタイル使い、アンティークなドアなど
写真映えする建物が多いです。
日本とは全くスタイルが異なるので、憧れますよね。
ヨーロッパに住むんだったら、一度はこんな家に!と思われる人も多いと思います。
古い建物のピソに住むデメリット
ただ、高級アパートなら、メンテナンスも行われていて大丈夫なんですが、
一般的な住宅の場合は、いい点ばかりではなく、やはり古い建物なりのデメリットもたくさんあります。
エレベータの有無
結構な確率でエレベーターがないアパートがあります。
また、あっても凄く狭かったり、ガタガタしたり、使用するのに手動でバタバタ扉を閉めないといけなかったり、他の人と一緒になった場合、降りる階が近い人から順番にボタンを押して行かないといけなかったり…などと、不便なことも多いです。
住む階にもよるし、生活スタイルで、重要でない人もいるかもしれませんが、引っ越しや旅行時などのことも考えて、必ずエレベーターの有無、そしてあった場合も、実際に乗ってみて確認するのをおすすめします。
隙間風…暖房(セントラルヒーティング)の有無
建付けが悪いうえ、古い建物になればなるほど、窓やドアの間から隙間風が入ったり、ガタガタしたり、開け閉めがスムーズでない場合があります。
住む都市にもよりますが、冬室内が寒いところも多いので、寒がりの人はビル自体に備え付けてあるセントラルヒーティングの有無も重要なチェックポイント。
また、アンティークなスタイルはおしゃれですが、建物は古くても、ドアや窓は新しく取り換えてある建物の方が快適に過ごせます。
インテリオールかエクステリオールか…配管の音もチェック
スペインのピソやお部屋探しの広告を見るとexterior(エクステリオール)・interior (インテリオール)と書いてあるのが目に入ると思います。
exterior(エクステリオール)は、外側(道路側)に面したピソまたはお部屋
interior (インテリオール)は、内側(中庭)に面したピソまたはお部屋
のこと。
一般的にはエクステリオールのほうが日当たりもよく、家賃も高い場合が多いです。
インテリオールは、ピソの中庭部分が広さ・狭さ、ピソのつくりにもよりますが、やはり暗いことが多いです。
また、古い建物では水道管の音が大きい建物もあり、ピソの人が水を使うたびにゴォーっという音が聞こえてくる場合もあるので、見学の時に要チェックです。
都市ガスじゃないところも多い
スペインでは、まだ都市ガスでないピソもたくさんあります。
ボンボナと呼ばれるブタンガスボンベ(bombona de butano)を使っているところも多く、慣れていないと不便です。
ブタンガスボンベがなくなると自分で取りかえなければなりません。
シャワーを浴びてるときに、ガスがなくなり突然冷たくなって困ることも。
また自分で買いに行かないといけない場合もあるので、ボンベの購入方法、場所・交換方法なども大家さんに確認しておきましょう。
そして、電気のお湯をためるタンクを使っているピソもあります。
タンクの大きさはいろいろあって、お湯が温まるまで時間がかかるので、小さいと2人続けて浴びられないことがあります。
学生のシェアハウスだと、シャワーを浴びる時間帯が重なることも多いので重要ですよね。
見学時に、実際に住んでいる人がいる場合は、訊いてみるといいと思います。
都市ガス以外の場合は、慣れるまで(慣れても?)不便なので、必ず確認するようにください。
管理人さんの有無
これは、今までの4つとは違い、ちょっと贅沢な部類に入るかもしれませんが、管理人さんが常駐しているかどうかということ。
日本のように便利じゃないスペインでは、管理人さんがいてくれると助かることが多々あります。
例えば、建物の入口はオートロックなのに、ポストは中にある建物が多く、郵便屋さんは建物の中に入らないとポストに投函できません。
その場合郵便屋さんが来たら、ランダムに各家のインターホン、チャイムを押すことがあります。
誰かにオートロックの解除をしてもらって、建物の中に入ってポストに投函するという流れです。
家にいて暇なときはいいかもしれませんが、忙しい時や仕事をしているとき、寝ているときなどは迷惑なときもありますよね。
また、荷物の配達時に不在の場合、管理人さんがいると受け取ってもらえますが、そうではない場合、不在票が入るのですが、時間指定なし、会社によっては出向いてい受け取らないといけないこともあり、新たに予約した日に1日中家から出ずに待っていたのに結局来ず…などなど、スペインならではのことが度々起こります。
新しいピソに住むメリット?デメリット?
これは新しめのピソですが、プールやテニスコートなどが敷地内にあるピソがあります。
「プールがあるなんて素敵!」と思われると思いますが、要注意です。
高級住宅街などはそうではありませんが、一般的なピソだと、かなりの確率でうるささに悩まされます。
暖かくなると住人はもちろん、親戚や知り合いの子供たちが遊びに来ます。
そして、日本のように、他人に迷惑だから…なんて考えないので、想像以上のうるささになります。
その上、共益費が高くなるので、踏んだり蹴ったりということも。
ただ、自分もよく利用するのかどうかや、お子さんがいるかどうかなど、これも生活スタイルによりますね。
建物の周囲のチェックポイント
そして建物内だけではなく、周囲のチェックも大切です。
広場や公園の近くはデメリットも
ピソの目の前に噴水のある広場があって、人々がベンチでおしゃべりしていて…
と、のどかな景色が浮かびがちですが、こちらもスペインではちょっと異なります。
昼間は比較的、そんな想像に近い風景を目にするかもしれませんが、
特に夜は要注意です。
広場や公園、ベンチがあると、みんな集まってアルコール類を持ち寄ってボテジョン(禁止されているんですが)と言われる飲み会をする若者がいます。
また、普通に歌ったり騒いだりする人も多く、それが深夜過ぎ~明け方まで続くこともあります。
だから、自分の部屋の下にベンチがあったり、公園や広場があれば、毎日ではなくても、そんな日があるかもと覚悟しておかなければなりません。
ゴミ箱(とくにガラス用の)があるとうるさい
スペインには通りに大きなゴミ箱が4,5個(分別のため)ドーンと置いてあって、それぞれそこに捨てに行くところが多いのですが、ピソの近くにゴミ箱があるかどうかもチェックポイントです。
近ければ近いほど、重いごみを捨てるときは便利なのですが、みんなそこに捨てに来るので、ピソの目の前がゴミ箱だったりしたら、うるさい音が聞こえてきます。
特にガラス用のゴミ箱は、1本捨てるたびにガチャーンという音が響きます。
さらに近くに飲食店がある場合は、捨てる量も多いのでもっと大変です。
私はゴミ箱が置いてある場所の近くに住んだことはないのですが、一度ホテルの部屋近くにゴミ箱置き場があって、夜しばらく眠れないときがありました。
危ない地区(通り)
スペインでは、観光スポットの近くで街の中心部なのに、道を1本入ると怪しい通り、ということもあります。
これは、住んでみないとなかなかわからないので、地元の人に尋ねるのが一番だと思います。
語学学校に行っている人は、学校の先生に、仕事をしている人は同僚に、訊いてみてください。
あと、ピソの広告を見たときに、すごく便利な場所なのに安いとか、新しい建物なのに安いとかの場合は、ちょっと訳アリと考えたほうがいいかもしれません。
あと、これはどこでも同じですが、昼間と夜では雰囲気が変わるところも多いので、夜の建物の周りの雰囲気も見ておいた方が無難です。
ここに書いた全てをクリアするピソはなかなか難しく、家賃と相談して何かを妥協しなければならないかもしれません。
それぞれの生活スタイル、優先順位を考えて、
できるだけ居心地のよいピソを見つけてくださいね♪
動画でも詳しく紹介しています♪ ⇩
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