日本でいただくスペイン料理と違う⁉ スペイン食習慣

スペイン

みなさんは、どんなスペイン料理が好きですか?
私がスペインへ引っ越す前と比べて、ここ20年弱の間に、スペイン料理もどんどんメジャーになってきているようで嬉しい限りです!(^^)!

日本で有名になればなるほど、本場の味を!と、食を楽しみにスペイン旅行を計画される人も増えてきたはず。
でも、いざスペインで注文すると、日本で食べていたものと若干異なり「なにコレ!?思ってたのと違う!」となってしまうものも中にはあります。
今回はそんな食べ物・飲み物をご紹介します♪

パエリア/ paella

まずは、スペイン料理と言えばコレ!の「パエリア」🥘
世界的にも一番有名なスペイン料理と言えるのではないでしょうか。私も大好き♡
(ちなみにスペインでは「パエジャ」と発音します^^;  ←  前回の記事より)

このパエリアですが、朝昼晩、いつ食べたいと思いますか…?

そう!日本で食べるとしたら、たまにランチに!?
でも圧倒的に、ディナーに食べることが多いですよね!?

でも、

スペインでは普通、夜には食べません!!!
もちろん、朝も✖

そうなんです。
パエリアはお昼に食べるお料理なんです。

スペインの習慣では、メインはランチなのでたくさん食べて、ディナーは軽く済ませる人が多い。
そして食事時間が他国とは違う(14時以降にランチ、21時ごろからディナー)ということもあり、胃に重いパエリアを夜食べると言うと、かなりの確率で驚かれてしまいます。

ただし、観光客も多く夜に需要があるので、ディナーで出してくれるお店も増えています。
ここで要注意なのは、
お米料理に特化している専門店や、有名レストランやバルなどのパエリアは、もちろんOKなのですが、観光地の中心街にあって冷凍を出しているバルやカジュアルレストランも多いのです。

せっかく本場スペインまで行って冷凍のパエリアは悲し過ぎるので、必ず見分けるようにしてくださいね。
ポイントは口コミ、地元のお客さんの割合、そして看板やメニューです⇩

【想像と違う⁉スペインではあり得ないこと】

それから小さなことですが、パエリアの種類やお店によってはレモンが添えられていないこともあります。
そんなときは、お願いすると、大きくくし形に切ったレモンを、快く持ってきてくださるところがほとんどなので頼んでみてください。

レモン…limón/リモン(モにアクセントあり)

ガスパチョ/ gazpacho andaluza

続いては、トマトの冷たいスープ「ガスパチョ」🍅
正しくは「アンダルシアのガスパチョ/ gazpacho andaluz」ですが、ここでは「ガスパチョ」と記します。
(スペインでも「ガスパチョ」と言えば「ガスパチョ・アンダルス 」のことを指すのがほとんどなので通じます✌)

この「ガスパチョ」ですが、日本のレストランへ行くと、洗練されたデザインのボウルに入って、色とりどりのトッピングがされ、目にも美しいお洒落なお料理として出てくることが多いかと思います。
私も渡西前は、それがガスパチョのスタンダードだと思っていました。

それがスペイン(本場アンダルシア)では…

なんと、美しいとは程遠い…(T_T)
ドリンクを飲む普通のグラスに入れて出てくることがよくあります。
もちろんトッピングはなし

特に地元で人気のバルやチリンギート(海岸沿いにあるバル)では、かなりの確率でグラスで出てきます。
地元の人たちの中でも、ガスパチョは暑い夏にグラスでグイッと飲むのが普通で、スプーンで飲むなんて…という人も大勢いて、顔をしかめて不思議がられることもしばしばです。

ただし、こちらもパエジャと同じで、観光客に人気のレストランやバル、そしてお洒落なお店などでは、ボウルに入れて美しいトッピングと一緒に出してくれるところも増えてきました。

実は私。
ガスパチョが大好物で家ではほぼ一年中、作っているのですが(お店では夏季限定が普通です)、グラスで飲めないんです^^;
トマトジュースが好きではないので、味が違うのを知っていても、グラスに入っているのを見ると飲めなくなってしまうんですよね(>_<)
なので、バルで注文してグラスで用意されたときは、いつもボウルとスプーンを頼んで自分で移しています。

ほとんどのお店では快く持ってきてくださるので、私のようにどうしてもグラスで飲めない人は頼んでみてください!

ボウル…bol/ボル スプーン…cuchara/クチャラ

チュロス/ churros

スペインのスイーツ代表ともいえる「チュロス」
日本のカフェやお祭りの屋台などでも、よく見かけるようになりました。
スーパーで売っている菓子パンコーナーにも似たものがありますよね。

ただ、本場のチュロスと大きく異なるのは、スペインのチュロスは日本のチュロスのように甘くありません。
全てにおいて日本のスイーツより甘いのが好きなスペインなのに?と思われるかもしれませんが…。

スペインのチュロスはチュロス自体は甘くないので、普通は濃厚で温かいチョコラテと一緒に頼んで(churros con chocalate)、チョコラテに浸していただきます。
中には好みでコーヒー用のシュガーをまぶして食べる人もいますが、日本のように最初から甘い味がついていたり、シュガーがまぶしてあったりというのはありません。

甘党ではない人にはちょうどいいかもしれないし、どうやっていただこうが自由なのですが、本場の味を楽しみたい人には、チュロス・コン・チョコラテを試してみるのをおすすめします。

そして、もうひとつ、チュロスの「S」「ス」は複数形の「S」になります。
なので「チュロス一つ」の場合は「チュロ」になります。
逆に「チュロス」と複数形にすると「二つ以上」になります。

一度、日本のお店で「チュロス」と書いてあったので注文すると、思ったより大きなのが一つ出てきました。
スペイン人の夫は「えっ、一つだけ?チュロスと書いてあったから最低二つあると思ってたのに…」とショックを受けていました、笑(>_<)

ちなみ「タパス」も同じです。
複数なら「タパス」、一つだけなら「タパ」になります。



朝ごはん/desayuno

スペインに来られたことがある人は現地の「朝食」を見て
「えっ!?これだけ??」と思った人も多いのではないでしょうか?

ホテルのビュッフェやお洒落なお店、高級なお店などはこの限りではありませんが、スペインの普通の朝食はいたってシンプル。
コーヒー&トースト&オレンジジュース…というのがスタンダードです。

トーストの種類はけっこうあり、スペインらしく生ハムがのったものや擦り下ろしトマトを塗ったものなどもポピュラーですが、普通は魚やトルティージャ(オムレツ)、サラダ、スープなどは朝食には出てきません。

日本の朝食に慣れていると物足りなく感じるかもしれません。
そんなときは、伝統的なバルではなく、今風のお洒落なカフェやブランチがあるお店を探してみてください。

コーヒー/café

ホットコーヒー/café caliente

スペインでも、朝食や食後などによく飲まれている「ホットコーヒー」ですが、ホットにも関わらずグラスで出てくるバルが結構あります。

持ち手がない耐熱グラスだったりするので、熱くて持てず、全く機能的じゃなかったりするんですよね(*_*)

アイスコーヒー/cafe con hielo

そして「アイスコーヒー」。
「カフェ・コン・イエロ(café con hielo)」と呼ぶのが一般的ですが、「カフェ・エラド(café helado)」と言うこともあります。
スペインでは、夏の間も日本ほどポピュラーではなく作り置きのものがありません。

なので、カップに入った熱々の普通のホットコーヒーと、氷が入ったグラスを出してくれます。
それを自分でホットコーヒーを氷のグラスに移します。
これが、こぼさないようにと、結構ドキドキはらはら、冷汗が出るほどなのです。
アイスコーヒーを注文すると、この作業も付いてくる!ということも覚えておいてくださいね。

(最近のお洒落カフェでは作って出してくれるところも少しずつ増えてきました)

ちなみに、アイスコーヒー↑を頼むとミルクが出てこないので、ミルク入りコーヒーを飲みたいときは次のように注文してください⇩

カフェ・コン・レチェ/ café con leche

旅行者が飲む、スペインのコーヒーのスタンダードは「カフェ・コン・レチェ」だと思いますが、日本のホットコーヒーとは異なります。

カフェ=コーヒー、コン=英語のwith、レチェ=ミルク
…という意味。
割合はコーヒー半分&ミルク半分です。
なので日本のホットコーヒーとは違い、エスプレッソに温かいミルクを加えるので濃厚なミルクコーヒーになります。

ミルク少ないバージョン、ミルクもっと多いバージョン等々、種類が色々ありますので(特にマラガ)詳しくはこちらの記事をご覧ください⇩

パン/ pan

スペインの主食は「パン」🥖
多くの欧米諸国がそうであるように、私たちの白ご飯=パンになります。

なので、食事のパンにはパンのみで、バターなどがついてきません
しかも「パン」というと食事のパンを指す場合が多く、バゲット(Baguette)、アンダルシアではバラ(barra)と言います。

クロワッサンやデニッシュ、菓子パンなどはパンとは言わず、ボジョ(bollo)やドゥルセ(dulce)という部類に入るようです。

お水 / agua

スペインでレストランやバルに入ると、まずドリンクの注文を取りに来られます。
日本のように無料のお水やお茶が出てこないので、何かしらのドリンクをたのむ人がほとんどです。

ただし、普通に「お水」を注文すると、ボトルに入ったミネラルウォーターが出てきて有料ですが、水道水なら無料でいただくことができます。

まあ、ドリンクを注文せずに最初から水道水を頼む人は少ないかと思いますが、お薬を飲む場合や、長居して注文したドリンクがなくなって喉が渇いたときや、チュロス・コン・チョコラテを頼んでお水を飲みたくなったときなど、水道水を頼んでいるスペイン人も多いです。

スペインの水道水に慣れていない旅行者にはあまりお勧めしませんが、水道水でよければ遠慮なく頼んでみてください。

水道水…agua del grifo/アグア・デル・グリフォ、agua corriente/アグア・コリエンテ

それから、ボトルに入ったミネラルウォーターは、炭酸入り&炭酸無しがあります。
普通に注文すると炭酸無しが出てくると思うので、炭酸入り希望の場合は伝えてください。

炭酸無し…agua sin gas/アグア・シン・ガス、
炭酸入り…agua con gas/アグア・コン・ガス

お支払い/ la cuenta

最後に「お会計」はどうやって?

スペインでは普通テーブルで支払います。
注文した全ての品がテーブルに揃うと、日本と同じように伝票を持ってきてくれるところがほとんどですが、それをレジに持って行くのではなくスタッフの方を呼びます。そして、テーブルでお支払いするのがスタンダードです。

ただ忙しい(そんなに忙しくなくても!?苦笑)バルなどでは、なかなかスタッフさんと目が合いません。
会計しようと思ってから、思いのほか時間がかかってしまうことがあるので、急ぎの時などは余裕を持って行動してくださいね♪

お会計お願いします…La cuenta, por favor. /ラ・クエンタ・ポル・ファボール

*お店や都市によって習慣やシステムが異なり、当てはまらないこともあるかと思いますがご了承ください!




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