YouTubeの「日本語のクラス #3」は日本語の文字。
日本語には3種類の文字、
ひらがな
かたかな
漢字
があります。
普段、私たちが何気なく使い分けているこれらの文字。
ABCDEFGHIJKLMN…
を使っている外国人にとって、「絵」に見えるそれらの文字を覚えるだけでも大変なのに使い分けなければならないなんて。
「わたしはかるめんです。すぺいんからきました。りょうりがすきです。よろしくおねがいします」
でも通じるのに、何故そんなややこしいことをしなければならないの?
日本語を勉強したいと思ったとき、この3種類の文字の存在で諦める人も少なくはありません。
ひらがな・かたかな・漢字の使い分け
それぞれ46文字ある、ひらがなとかたかな。
50000とも、85000とも言われていて実際正確に数えることが不可能な漢字。
ひらがなとかたかなは、同じ数だけあり同じ音を持つ。
じゃあ、何故使い分けないといけないの?
主なのは、外国語や外来語、外国の地名や人名にはかたかなを使う、ということ。
こういうと
「日本人はみんな、ひらがなで書いて、外国人はみんなかたかなで書く」と勘違いした生徒さんがいて、
「じゃあ、なぜ先生はかたかなも覚えたの?」と言われたことがありました。
もともと、言葉のタイプによって文字を使い分けるという概念がないので、その(無駄に思える)コンセプトが理解できなかったのでしょう。
他にも、擬音語・擬声語、学術的名称としての動物・植物名など、強調するとき等々。
ただ、最近は日本人の名前でもかたかなで書く人も多いし、オフィシャルではないものの漫画や友達同士のメールなどでは、本来ひらがなで書くところをかたかなを使ったり、その逆だったりということもあるので、特に真面目に考えすぎる生徒さんにとっては頭が混乱するようです。
日本語の文字に対するクライシスを乗り越えた時
そして、ひらがな・かたかなだけでは終わらない。
その後は漢字という、私たち日本人にとっても終わりがない文字の学習が続くわけですから、第2・第3言語として学ぶ皆さんにとっては大変ですよね。
スペイン人から見た英語やフランス語、イタリア語、ポルトガル語…のように、最初の壁が低い言語とは反対に、文字のハードルが高いので、学習が楽しくなる前に挫折してしまう人がいるのは残念ですが、そこを乗り越えれば楽しくなってきたという生徒さんが多いです。
学習し始めたころのノートや、初心者用の教科書や本を開いて、
「ひらがなばかりだから読みにくい」という声を聞いたとき「日本語の文字学習でやってくる何度かのクライシスの山の一つを乗り越えてくれたんだ」と教えているものとして嬉しくなります。
「わたしはかるめんです。すぺいんからきました。りょうりがすきです。よろしくおねがいします」より
「私はカルメンです。スペインから来ました。料理が好きです。よろしくお願いします」の方が断然読みやすい。
それを身をもって感じた時、彼らにとっても大きな喜びになるはずです。
3回目の動画は「日本語の3種類の文字」
今回の動画は、その日本語の文字についてです。
3つの使い方を、それぞれコンパクトに説明しています。
楽しく日本語を学び、楽しく話せる人が増えますように♪